ごあいさつ
【ごあいさつ:2014年6月公演パンフレットより】
日本の洋舞には約100年の歴史があります。1911年の帝国劇場開場に伴い、1912年に来日したバレエ教師G・V・ローシーに手ほどきを受けた帝劇1期生と2期生、彼らと交流のあった舞踊家や弟子たちが主に洋舞の草創期を築きあげました。洋舞のパイオニアたちは欧米に渡り、胎動する新しい舞踊芸術や舞踊家に影響を受けながら、海外で従来の伝統的な日本の舞踊とは異なる日本独自の創作舞踊を次々と発表したのです。その後、帰国した舞踊家も海外に残った舞踊家もそれぞれに、時代に生きる人間の表現としての舞踊を確立しようと人生を賭して日本の洋舞界を牽引し、舞踊芸術の価値を高めました。
本公演は、100年の時を経て、パイオニアたちの名作の数々が一堂に集まって、日本の洋舞の原点を確認すると共に「今」そして「未来」を展望する、奇跡の舞台といえましょう。
一般社団法人現代舞踊協会研究部では、2009年より夏期舞踊大学講座において「現代舞踊のパイオニアに学び、クリエーションの世界を探る」シリーズを続けています。毎回、パイオニアに直結する舞踊家を招き、そのルーツとなる作品を踊り、そこからテーマを見つけてクリエーションするなどしてきました。そして、時を超えて血肉化される作品に心を揺さぶられ、感動を共有するうちに、日本の洋舞史100年の節目の時に生きた歴史を舞台化したいという思いが高まったのです。
2012年、企画運営委員会を立ち上げて奔走を始めました。幸いにも新国立劇場主催公演にラインナップが決定し、今回の第1弾に続き、2015年3月開催第2弾も決定したことは夢のようです。本日、ルーツが花開く瞬間に立ち合って頂けますことは至上の喜びであり、お力添えを頂きましたすべての方々に心より感謝を申し上げます。
ダンス・アーカイブin JAPAN 企画運営委員会 代表 正田千鶴(第1部・第2部 総合演出)
【ごあいさつ:2015年3月公演パンフレットより】
2014年6月に上演された「ダンス・アーカイヴ in JAPAN」第1弾は大きな反響を呼び、日本の洋舞100年の蓄積を一堂に蘇らせる歴史的な公演と好評を博しました。
第2弾となる当公演では、日本の洋舞史伝説の6作品を復元上演し、パイオニアたちの創造のダイナミズムに迫ります。大正から昭和初期に自作自演で初演されたソロ4作品と戦後の大群舞2作品、いずれの作品も、21世紀ならではのキャスティングにより上演します。選ばれたダンサーたちが名作の真髄に迫る多彩な舞台を繰り広げてくれると確信しております。
日本の洋舞100年の時を超えて、21世紀の舞踊芸術がますます発展することを願いますとともに、当公演開催にあたり、お力添えを頂きましたすべての方々に心より感謝を申し上げます。
ダンス・アーカイブin JAPAN 企画運営委員会 代表 正田千鶴(総合演出)
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